相手の気持ちを知るには男女の心理的特徴を知る
さて、社会に出て行かねばならない男は様々な試練・トラブルなどにも見舞われいろいろとフラストレーションがたまっているものです。その日に起こったいやな出来事などがあると妻・恋人と一緒でもなかなかいい顔ができないときもあります。もちろん相手はそれを敏感に察知し「どうしたの?」と聞くでしょう。そのときに男はどう反応しますか?
こと細かに今日起こった出来事を話しますか? 「いいやべつに」とそっけないですか? おそらく、こと細かに話すような男性は少ないのではないでしょうか。(確かに話す人はいますが、そのタイプの人は「女の性格をよく知っている」または女の性質がたぶんに多いかまたは子供っぽい人でしょう。)これ、男にありがちな傾向なのでそんなもんだと思ってください。自分の中でゆっくりとそれを消化する時間が必要なんです。(これが男の独立性です)
悲劇は、そこに「事情を共有しよう」とする女らしい思いが加わろうとするときに起こります。女は「どうしたの?」だけにとどまらず詳しく知ろうとします。そして男がぶつぶつと部分部分を話します。そこで励ましのつもりか、明るく「そうだね、そういうこともあるよねぇ、わかるわかる…」などと同情の意を示そうとしたときです。ところが、男は突然、キレてしまうのです。
なんで怒ってしまうのでしょう? 彼の中には「俺の気持ちがおまえにわかってたまるかぁ!」という思いがわきあがってしまったんです。男が自分の気持ちを消化するのを邪魔しちゃったんですね。「馬鹿にされた」とまで思うこともあります。
女は驚いて、やがて男には男のなんらかの事情があるんだなと思うようになるのですが、それ以来くわしく聞こうとするのをやめてしまいます。これが夫婦の会話の途切れる瞬間の到来です。
けれど、女性はここで詳しく聞くという行為をあきらめないで下さい。消化する時間が経過すれば、むしろぜひ聞いてあげてください。男はやっぱり聞いて欲しいのです。(でなければ別の女にいってしまうかも知れません)
そう考えれば、男なんて、なんて取り扱いの面倒な生き物なんでしょうね……。
心理や感情の特性に、男女には絶対的な相違があるんでしょうか?
ところで、トラブルに巻き込まれたとき相手に対する対処の仕方が男と女で異なるようです。
男の場合はそのトラブルに対して直接的に解決しようとするのに対し、女のほうはまずトラブルに巻き込まれた相手に対してその気持ちをくみ、理解して同情しようとします。
そのために、冒頭で述べたような男女のトラブルが生じてしまうとも考えられそうです。
それでは、今度はトラブルなどに巻き込まれてブルーになっている女性に対してどう対応するのでしょうか。
私が読んだ本の中でこういうのがありました。
「ある女が手術を受けた結果、乳房の形が少し悪くなってしまって、それを大変気にして嘆いていた。夫はそれを聞きながら『そんなのだいじょうぶさ、また手術をしてシリコンとか入れればいいんじゃないの?』」
ここに典型的男性的解決法が示されていますよね。これじゃ、奥さんのなんのなぐさめにもなりませんね。奥さんが何を求めていたんでしょうか。話を聞いてくれて、受け入れてくれて、同情してくれて、そしてなぐさめてくれる、そんな対応を求めていたんじゃないですか? この男のセリフはその一番最後にやってこなければならなかったのに直接的に問題を解決しようとする性質があらわれてしまったと考えることができるでしょう。
女性の立場としては当然のことなんですが、これが男はわからないことがよくあるんですよ。わたしもこれがわからなくてよく「近寄りがたくこわい人」と見られていたと思います。
お互いを思いやるそういう気持ち、ゆとりがあるときはこのような失敗をすることはあまりないかもしれませんが、日々のいそがしさにかまけているとこんな失敗をやりかねないですよね。(特に仕事に没頭している男は)
男の持っている心理的特長は、独立性・自由性であり、女は同一性・親密性である。というところからお互いの違いを理解していないと日常の衝突はしょっちゅう起こってしまうということです。
新聞を食べながら読む男には「俺に独立と自由をもたせろ」というサインであり、食べているところをつっつくと「ウウ〜」とうなる犬のごとく、しばしば取り扱いにこまってしまうところがあります。
女は「私と同じ気持ちを共有してぇ」とばかりにしゃべり、ときには「どうしてこの気持ちわかってくれないの?」「こうしたらわたしがこういう風になるっていうのをしっているのにどうして?」と男に迫ります。男は「おいおい、俺の自由と独立をおまえの感情で操作し奪おうってかい?」と反発したりします。
女が男にいろいろとあまり世話を焼きすぎると男は逆に不機嫌になったりします。「世話を焼く」ということが男の独立性と自由性を奪う結果となるからです。女が男を守ろうとする行為も同じです。心の中で「俺はもう子供じゃないんだから、そんなことはよせ!」と言っているかもしれません。
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