結婚してからは相手の価値を高める努力がキモとなる

2016年5月15日日曜日 価値 結婚相手

恋愛も結婚も、相手の性格や容姿は自分にとっての価値となります。

その価値が価値であるからこそ、いまそうして交際しているのであり夫婦であるのです。反対に、性格や容姿などの点で自分視点での価値を感じられない相手と付き合うほど苦しいものはありませんから。

恋愛も結婚も関係をキープしてゆくためには、これは重要なポイントです。
愛はやがて消え失せてしまうという論拠を前提にすると、相手の価値を奪って自分のものにしてそれで満足して恋愛を終わりにするのか、その価値をさらに高めるのか、その決定をするのは相手の問題でもありますが、それ以上に自分の役割のほうも大きいのではないでしょうか。あと「相性」の問題もあるのですがこれはまた後ほど取り上げてみたいと思います。

まずはっきりしており自覚せねばならないことは、彼氏や彼女、嫁や旦那の持っているその価値は永遠の価値である場合が少ないということです。交際相手や配偶者の容姿、性格、雰囲気はその人の置かれている環境に影響されやすく、その人の美しい姿も年をとれば失われ、失業したりすればその素晴らしいステータスもそれが基盤となる人格も雰囲気も豹変してしまう場合が多いです。変わらないで……と願いたいところなんですがそれは保証することはできません。たとえば、青年実業家とセフレ婚した女性は相手の経済力が結婚の決め手だったはずです。そのステータスが軸であるからこそ、性格や物事の考え方や容姿などの周辺的な魅力も引き立つのです。もしも結婚して10年後、事業に失敗して失業……なんとか転職にこぎつけたものの、打って変わって社会的地位も下がり資産売却によって小さなアパート暮らしを余儀なくされたら…同じ愛と同じ価値で、あなたは相手を評価できるでしょうか?

そのような意味でも、価値がなくなったときにあなたはどうするのか?ということをまず自覚しておかねばならないと思います。無条件の愛、あるいは無償の愛が自分の中から発動できるでしょうか? 

まず、無償の愛や無条件の愛と呼ばれる愛には二つの愛に大別されます。

無条件の愛は、聖人達が示したものと自分が子供のころに母親から受けたその愛とが代表的なものになります。自分がどんな状態でも共感して愛された体験がないかぎり、物理的には自分の中から発動させることはできないということになります。離婚経験のある家庭の子供は同じ過ちを繰り返しやすいというのはそこにあると思われます。

愛されたことのない人…。そのような人は、まず愛された経験が無いことを自覚し、それによって生じるであろう問題に対して努力をしない限り、残念ながら幸せな結婚生活をおくることは難しいかもしれません。

これは宗教的な話でなく、愛についての基本中の基本です。
わたしの場合、これは高校の授業の倫理で勉強したような記憶があります。もっとも、多くの人は倫理なんて関心をもたずに受け流してしまうんですけどね。

それにしても、このエッセイはかなり堅いですね、もっとわかりやすく書けないものか……^^; 恋愛感情は、理論ではなく感性の部分で発生するところも多いので、最近ではこのような考え方は通用しないのかもしれません。それでも婚活市場では理想の結婚相手を条件から抽出して合理的にマッチングしようとする仕組みが最大のウリです。でもこれ、感性よりも合理主義で結婚すると後になって配偶者の持っている素晴らしさをだんだん喪失させてしまったり、見えなくなってしまったりするんですよねぇ…。

話を戻しましょう。性格や容姿の価値は永遠ではなく、恋愛や結婚のモチベーションには価値が変わりうることの自覚がなければならないという話です。

ただし、相手の価値は変化することを理解しているだけでは愛なんて冷めてしまうものだとクールな恋愛思考だけにとらわれてしまい、倦怠期はすぐに訪れ、結婚生活が色あせたものになってしまうではないでしょうか? そのような事態を回避するためには一人一人が持っている個性・価値を生かしてあげることのできるような結婚生活にしなればならないと思います。

そのためには、相手に対する動機が「与える」、つまり相手を素晴らしい価値在る者として高めるというものにならなければならないということになります。
ところが多くの人が「受ける」ことに多くの関心を持っているために相手のすばらしさを作り出すことができないのです。
つまり、結婚してもずっと魅力的! なんて信じ込んでいる人は〝受ける〟ばかりの人です。すると、魅力なんて結婚して10年もすると〝えくぼはあばた〟に戻ってしまうわけですから、その時点で二人の関係に何らかのアクションが生じてしまうわけです。この場合、最大のアクションは離婚という結末になるでしょう。

お互いの関係がうまくいかずイライラするときは、「なんでこの気持ちがわかってくれないのか」「この寂しい私をなんとかして」という自分のことばかりの思いばかりが募っています。 「受ける」ことばかりに多くの期待ばかりをよせているためです。

旦那が輝いて見えるときは、家庭生活ではなく、会社や仕事現場など、外に向いているときがほとんどです。しかし、女が「受ける」あるいは「引きつける」ということに強い関心を持ちすぎると男はその情に振り回され、心を閉ざし自分の傷ついた情を癒す場所を失い、本来の自分を発揮できずその女から見てもどんどんダメ男になってしまいます。 

女は愛されつづける実感、ワクワクドキドキする毎日を持つことによって美しさを保つことができるのですが、男がまったく自分の世界に入ってしまうことによって、やがてその実感を失い、「女」をやめ「母親」に専念するようになってしまいます。

相手に関心を持ち、相手の価値を作り出し、高める生活を心がけたいものです。消えゆく価値=相手の魅力は、こちらから〝与える〟という動機が重要だという結論です。価値=魅力は〝受ける〟だけではダメなんですね。
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書いてる人

現代人の恋愛事情に根ざしているものは、国と時代を超えて語り継がれてきた古典的な恋愛論だと思います。
学生時代は心理学を含めて学術的に恋愛を分析する機会が多かったと思います。こんな私も結婚して既婚者となりました。結婚する前にすべき思考が暗礁に乗り上げるように恋愛論、結婚論について書き進めています。純でガチガチの恋愛ブログです。

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